2019年12月17日

冨嶽三十六景とは?【一覧】富士山の絵で有名!人気絵師・葛飾北斎の名画

赤富士の絵や富士山の絵画については、前に触れてます。
江戸時代の富士山の絵で有名な『冨嶽三十六景』について一覧にしてみます。(富士山といえば、日本画家・近代日本画の巨匠、横山大観の絵画も有名です)

日本といえば、一富士二鷹三茄子の縁起のいい話題もありますが、冨嶽三十六景とは何か?というと、世界的に有名な日本人浮世絵師・葛飾北斎(作者)の名画です。日本絵画の最高峰、江戸絵画の傑作といわれる人気シリーズで、興奮します。

葛飾北斎 - Katsushika Hokusai -


『東海道五十三次』で有名な歌川広重とよく比較される絵師ですが、北斎漫画でも知られる葛飾北斎は、風景画だけでなく、美人画や武者絵、花鳥画など、色々な傑作を描いています。江戸時代の芸術家、アーティストetc.すごいです。『富嶽三十六景』はそのなかの代表作のひとつとして人気です。西洋の影響もおもしろいです。

漢字の読み方は「ふがくさんじゅうろっけい」、「Thirty-six Views of Mount Fuji 」で冨嶽(富士山の意味)の漢字のほうがむずかしいので、逆に英語のほうがわかりやすいという人も多いかもしれないタイトルです(英語の会話は苦手ですが)。

日本人だとはずせない話題ということで、実は焦ったことがあるので、追加しておきます。
読み方がむずかしい名前もあるので、ふりがなつけてます。読みがななくても読めるという方、すみません。

リストアップと鑑賞ポイント



競争ではないですが、まずは簡単に一覧と見るときのポイントを、合わせてピックアップしてみます。冨嶽三十六景といえば、実は36枚ではないということも有名だったりするので、本当は何枚?の話題も盛り上がるところでおもしろいです。


01. 江戸日本橋(えどにほんばし)
具体的にいくと、日本橋川と富士山の絵、ほかに船や人だけでなく、日本橋川の先のほうに千代田城(江戸城)があります。こういう朝日が見たい人にもおすすめです。

02. 江都駿河町三井見世略圖(こうとするがちょうみついみせりゃくず)
新春、凧と富士山の絵です。職人も描かれてますし、三角形の屋根と富士山が印象的です。

03. 東都駿臺(とうとするがだい)

04. 東都浅艸本願寺(とうとあさくさほんがんじ)
具体的に、鳶凧と富士山と浅草東本願寺の本堂の絵ですが、絵の描き方として2つの三角形(富士山と屋根)も気になりますが、手前に大、遠くに小を配置して視覚効果の発揮もチェックポイントです。北斎の技法、すごいです。

05. 本所立川(ほんじょたてかわ)

06.深川万年橋下(ふかがわまんねんばしした)
ポイントとして、釣りをする人や船頭も描いてありますが、隅田川にかかるアーチの橋からのぞく富士山が印象的な絵といえます。

07. 五百らかん寺さざゐどう(ごひゃくらかんじさざいどう)
漢字に変換すると五百羅漢寺、見晴らしの良い風景です。

08. 青山圓座枩(あおやまえんざまつ)

09. 隠田の水車(おんでんのすいしゃ)
例えば水車もそうですが、その水の描き方も注目ポイントのひとつで、うれしくなります。

10. 下目黒(しもめぐろ)

11. 礫川雪ノ旦(こいしかわゆきのあした)

12. 御厩川岸より両國橋夕陽見(おんまやがしよりりょうごくばしゆうひみ)
細かく見ると、舟の上向き曲線もそうですが、こちらの水のうねりの描き方もチェックポイントです。

13. 隅田川関屋の里(すみだがわせきやのさと)
朝焼けの赤い富士山の絵も魅力的ですが、スピード感の表現、馬の描き方も見どころで楽しめます。

14. 武州千住(ぶしゅうせんじゅ)
手前に水門を描いているので、その分遠くの富士山が印象的に見えます。こちらも馬の絵が魅力的です。

15.従千住花街眺望ノ不二(せんじゅはなまちよりちょうぼうのふじ)
36枚のあとの絵、裏富士の一枚です。

16. 武陽佃嶌(ぶようつくだしま)

17. 上總ノ海路(かずさのかいじ)
真ん中に帆をはっている船があるので、船の描き方の勉強にもなります。ほかにこの弁財船だけでなくて、海の水の描き方や、曲線の水平線の描き方も注目です。

18. 登戸浦(のぼとのうら)

19. 常州牛掘(じょうしゅううしぼり)

20. 東海道品川御殿山ノ不二(とうかいどうしながわごてんやまのふじ)
裏富士の一枚です。満開の桜の花の木と富士山の絵です。

21. 神奈川沖浪裏(かながわおきなみうら)
冨嶽三十六景のなかでも、凱風快晴と並ぶくらい有名な一枚なので、海外(外国)の人たちにも人気があるというのもわかる気がします。「凱風快晴」「山下白雨」と、この絵が三役に数えられています。葛飾北斎の最高傑作と評価する人もいたり、最高の日本絵画と称賛する人もいるほどの名作、名画といわれています。

構図について、細かいポイントも入れていきます。


手前左下の波の絵が遠くの富士山の絵と三角形の形がとても似ていることもポイントのひとつです。これによって遠近感だけでなく、安定感を出す効果があるといえます。
特色として、海の波の描き方もダイナミックで、波のうねりの大きさにも注目です。たまに気づかれないあるあるとして、波のところに船と乗っている人たち(翻弄されている、3)がいるので、こちらもチェックポイントのひとつといえます。プラスしていくと、「動」である荒波に対して、「静」の富士山と呼ばれることもあり、対比効果の高い絵としても興味深いです。テクニックや遠近法の要素で注目している人や、スローモーションでとらえたような波の描き方を見たくて注目している人など人それぞれで、ドキドキします。

深堀りしていくと、浮世絵の話題だと色彩についても気になる人も多いでしょうか。
ベロ藍(べろあい)というのは、西洋絵具のベロリン藍の略で薄くても発色の良い青色で(プルシャンブルーやベルリン・ブルーと呼ばれています)、藍色の化学合成顔料、ベルリンの染料ととらえてみると、わかりやすいかもしれないです。

何時代か?とすると江戸時代、どこ?というと現在の横浜本牧沖か富士山を望んでいる絵とされていたり、Great Wave(グレートウェーブ)で聞いたことがある人もいるかも知れませんが、英語だとUnder the Wave off Kanagawaの解説などetc.色々と多方面で解析・分析されている絵でおもしろいです。千円札の新しい図柄・デザインへの展開もそうですが、将来的な今後の成長についても楽しみな名画でもあります。


22. 武州玉川(ぶしゅうたまがわ)
岸側は白色で多摩川の色の塗り方や、シンプルに見える絵でありながらの構図バランスの取り方もチェックポイントといえます。

23. 東海道程ケ谷(とうかいどうほどがや)
細かく見ていくと、松並木の間から見える富士山も良いですが、こちらも横からの馬が見たい人にもおすすめの絵です。

24. 相州七里M(そうしゅうしちりがはま)
入道雲の描き方もポイントです。

25. 相州江の嶌(そうしゅうえのしま)

26.相州仲原(そうしゅうなかはら)

27. 相州梅澤庄(そうしゅううめざわのしょう)
葛飾北斎の空を飛んでいる白鶴や休んでいる(立っている)白鶴と富士山の、両方の絵を楽しめる絵です。色彩的に藍色のきれいな絵なので、白色と青色が好きな人も気に入るかもしれないです。

個人的には好きです。

28. 相州箱根湖水(そうしゅうはこねこすい)

29. 甲州三嶌越(こうしゅうみしまごえ)
具体的にひもとくと、ほぼ真ん中に大きな樹が描かれていて、印象的な記憶に残りやすい絵といえます。人物の大きさとの比較でも楽しめる絵ですが、雲の描き方が特徴的で興味深いです。

30.駿州片倉茶園ノ不二(すんしゅうかたくらちゃえんのふじ)
例えば、茶摘み姿の絵、働いている人の姿の描き方は、葛飾北斎だとつい見てしまいます。こちらでも馬の絵を見ることができるので、馬好きの人にもいいかもしれないです。

31. 駿州大野新田(すんしゅうおおのしんでん)
こちらは、北斎の牛の絵を見ることができて、うれしいです。

32. 山下白雨(さんかはくう)
先に触れた「神奈川沖浪裏」、次に紹介する「凱風快晴」と並ぶ作品、三役の一枚です。江戸絵画の、名所絵の傑作といわれる一枚です。シンプルですが、迫力がある絵といえます。

細かくプラスしていくと、
2枚似ていることもポイントですが、凱風快晴の赤富士に対して、黒富士の別名で人気の葛飾北斎の名画なので、うずうずします。白雨とはなにか?とすると、夕立ととらえると、わかりやすいかもしれないです。大きな富士山そのものが描かれている絵で、黒色の中に描かれている赤い稲妻の線がかっこいい絵ともいえます。


33. 凱風快晴(がいふうかいせい)
凱風とは何か?というと南風の意味でとらえると、簡単でわかりやすいかもしれないです。先ほどまで触れていた、三役の一枚です。青い空に白い雲(いわし雲)、朱色の富士山、色彩構成としては、青(藍)もそうですが、朱色をより映えさせている色として樹海の緑色もポイントとしてあげられます。季節が夏から秋にかけての時期、朝日の赤色に染まっている富士山、見れば見るほど好きになる赤富士の絵です。名画、日本絵画史上の最高峰、最高傑作と称賛されることも多い作品です。日本の絵としては、からり有名なほうの絵になると思います。

気持ちが明るくなります。


34.諸人登山(しょにんとざん)
ここまで見てくると(最後の裏富士)、絵の中で富士山を探すかもしれないですが、46枚の中でもこの一枚が特別なのは肌が描かれているところです(富士山全容でなく)。このあたり変化をつけてくるところも、おもしろいです。

35. すんしゅうえじり(すみません、漢字ですがひらがな表記にしてます。)

36. とうかいどうえじりたごのうらりゃくず(漢字をひらがな表記にしてます)

37. 東海道金谷ノ不二(とうかいどうかなやのふじ)
具体的にこちらもうねり、水の描き方がチェックポイントです。

38. 遠江山中(とおとうみさんちゅう)
こういう三角形が重なる構図もおもしろいです。

39. 東海道吉田(とうかいどうよしだ)
茶屋の絵ですが、絵の中に絵があるようなこちらもおもしろい絵です。

40. 尾州不二見原(びしゅうふじみがはら)
具体的にプラスすると、別名「桶屋の富士」で有名です。奇抜な構図といわれたり、こちらも大きな桶の丸形が印象的な絵です。丸のなかから見えるちょこんと小さな富士山がポイントといえます。

41. 甲州犬目峠(こうしゅういぬめとうげ)
馬や旅人が犬目峠を通っていて、つい目で追ってしまいます。

42. 甲州三坂水面(こうしゅうみさかすいめん)
リアルに富士見三景のひとつ、裏富士と湖に映る表富士(逆さ富士)が魅力的です。

43. 甲州伊沢暁(こうしゅういさわのあかつき)
朝焼けの裏富士と人と馬などが描かれている絵です。

44. 信州諏訪湖(しんしゅうすわこ)
V字型のような日本の松が印象的で、きれいな藍色です。

45. 甲州石班澤(こうしゅうかじかざわ)
ベロ藍については、神奈川沖浪裏のところで触れてます。
色彩的に藍色の魅力的な絵でもあります。岩の先端のほうに、つい目がいきます。絵のほぼ真ん中に漁師が一人、そこに立っていて漁をしている絵ですが、ピンとはっている網の線が富士山の三角形とつながり、遠近感効果も発揮しています。こちらの構図もかなり独特な印象です。

46. 身延川裏不二(みのぶがわうらふじ)
「裏不二」の名前をこの一枚にだけ付けていることもポイントのひとつといえます。甲州から見る富士が裏富士で、江戸から見る富士が表とされていて、言葉もおもしろいポイントです。

以上、冨嶽三十六景、リストアップと簡単にポイントまとめてみました。覚えるとしたら、三役「神奈川沖浪裏」「山下白雨」「凱風快晴」からでも、簡単でいい気がします。

歌川広重の東海道五十三次については、また新しくピックアップしてみます。

完璧にはできないタイプですが、日数おかずにがんばります!
今日も一日、お付き合いいただきありがとうございます!!




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