幾何学模様
模様の話題のスタートとして、日本でいくなら中空土偶(ちゅうくうどぐう、足から頭部が空洞の国宝、何が好きか?というと家庭菜園からとほっこりするところも)の足の左右対称の幾何学模様も気になります。合掌土偶は頬の赤、逆三角形の仮面の女神の土偶は左右非対称の魅力がすごいですが、縄文の女神(スリムなモデル体型)は腕のデフォルメ(省略)も魅力的だったりします。念のため掘り下げていくと、昔の模様といえば、火焔型土器(新潟県笹山遺跡出土深鉢形土器、古い国宝)、この名前も好きなのですが、「縄文雪炎(じょうもんゆきほむら)」といい、鶏頭感突起(けいとうかんとっき)、鋸歯状突起(きょしじょうとっき)の形や表現といい、何かと人気な土器のひとつです。渦巻き模様と下の方の逆さまのU字の流れるような線も、うつくしいです。ナンバーワンに限らず、縄文土器も興味深いので、土器についての詳しくはまた新しくピックアップしてみます。
例えば、幾何学模様の幾何学とは何か?というと、図形・空間の性質を研究している数学の分野ですが、幾何学的模様に展開していくと、方形や三角形、円形、ひし形や多角形などを組み合わせている模様の意味になります。ほかに幾何学様式(古代ギリシャの美術様式)という言葉もあるので、チェックしている人も多いかもしれないです。
日常的なグッズで幾何学模様が使われているものだと、例えば服やストール、ネクタイやネイルなど色々あるので、おしゃれな人だと何かひとつはもっているかもしれない柄だったりします。この前触れた抽象画のジャンルでも、この名前がよく出てきたりします。
アレクサンドル・ミハイロヴィチ・ロトチェンコやマーク・ロスコ(マーカス・ロスコヴィッチ)だと判断がむずかしいですが、
細かく具体的に、幾何学的で連想する画家といえば、ピート・モンドリアン(赤、黄および青のコンポジションの作品で有名)やカジミール・マレーヴィチ、オーギュスト・エルバンやテオ・ファン・ドゥースブルフなどがいます。エルバンの作品だと、四角形や円形、三角形など幾何学的形態を組み合わせている絵というものそのものがわかりやすい気がします。冷たい抽象のイメージはなく、鮮やかさやカラフルさから暖かさを感じられる人も多いかと思います。ドゥースブルフだと水平と垂直だけでなく45度の斜線でも知られていて、興奮します。
アール・ヌーヴォーとアール・デコ
植物の蔓(ツル)や枝の模様などのなめらかで流れるような曲線といえば、アール・ヌーヴォー(アール・ヌーボー)の模様があります。グラフィックデザイナー、イラストレーターや画家etc.のアルフォンス・ミュシャはアール・ヌーヴォーを代表するひとりで世界的にも人気です。個人的に、アール・ヌーヴォーで「新芸術」、アーツ・アンド・クラフツ運動からの新しい芸術運動としてとらえてます。大衆美術という言葉もうずうずします。アシンメトリー(左右非対称)のうつくしさとして、日本のデザインを思い浮かべる人もいれば、アール・ヌーヴォー様式を思い起こす人もいるかもしれないですが、蝶々やとんぼなどの昆虫や植物etc.の自然の抽象化して表しているところもポイントといえます。(個人的に、アール・ヌーヴォーとはどういうデザイン?ということが口で伝わらなかったときにアンティークっぽい模様と言ったら、なんとかそのイメージの雰囲気が伝わってうれしかったことがあります。)
プラスしていくと、
アール・ヌーヴォー流行の次にくるのがアール・デコです。アール・デコ博は「現代装飾美術産業美術国際博覧会」という長い名前の略からきています(メモ.レクスポジション・アンテルナショナル・デ・ザール・エ・アンデユストリエル・モデルヌ)。幾何学的図形のモチーフが好きな人は、こちらのアール・デコも好きかもしれないですし、大量生産もキーワードですが、機能的でシンプルな美しいデザインといわれていて、こちらも人気の模様といえます。「アール・ヌーヴォーとアール・デコ、どちらが好き?」という質問あるあるもありますが、個人的にはどちらも好きです。
模様についてもひもとくと奥が深いので、また新しいカテゴリで模様の名前の一覧もピックアップしてみます。
完璧にはできないタイプですが、日数おかずにがんばります!
今日も一日、お付き合いいただきありがとうございます!!