2019年11月30日

絵巻物とは?題名一覧リスト(読み方付き)まとめと描き方ポイント

絵巻物について掘り下げてみます。
浮世絵もそうですが、絵巻物も読み方がむずかしいものが多いので、読みがな・ひらがな付きで、有名な題名も合わせてくわえておきます。

まず先に、題名を一覧にピックアップしてから、絵の描き方や画法の名前をふくめてポイントを追加していきます。

タイトル一覧



()の中に読みがなをいれてます。

・紫式部日記絵詞(むらさきしきぶにっきえことば)
・鳥獣人物戯画(ちょうじゅうじんぶつぎが)
・百鬼夜行絵巻(ひゃっきやこうえまき)
・餓鬼草紙(がきぞうし)
・地獄草紙(じごくぞうし)
・天狗草紙(てんぐぞうし)
・西行物語絵巻(さいぎょうものがたりえまき)
・信貴山縁起(しぎさんえんぎ)
・鶴草紙(つるのそうし)
・玄奘三蔵絵(げんじょうさんぞうえ)
・絵師草紙(えしぞうし、えしのそうし)
・法然上人絵伝(ほうねんしょうにんえでん)
・一遍上人絵伝(いっぺんしょうにんえでん)
・寝覚物語絵巻(ねざめものがたりえまき)
・伴大納言絵巻(ばんだいなごんえまき)
・佐竹本三十六歌仙絵巻(さたけぼんさんじゅうろっかせんえ)
・平治物語絵詞(へいじものがたりえことば)
・太平記絵巻(たいへいきえまき)
・北野天神縁起(きたのてんじんえんぎ)
・清水寺縁起(きよみずでらえんぎ)
・大江山絵詞(おおえやまえことば)
・石山寺縁起(いしやまでらえんぎ)
・長谷雄草紙(はせおぞうし)
・浄土五祖絵(じょうどごそえ)
・粉河寺縁起(こかわでらえんぎ)
・当麻曼荼羅縁起(たいままんだらえんぎ)
・春日権現験記絵(かすがごんげんけんきえ)
・華厳宗祖師絵伝(けごんしゅうそしえでん)
・源氏物語絵巻(げんじものがたりえまき)
・慕帰絵詞(ぼきえことば)
・桑実寺縁起(くわのみでらえんぎ)
・随身庭騎絵巻(ずいしんていきえまき)
・公家列影図(こうけれつえいず)
・伊勢物語絵巻(いせものがたりえまき)
・白描絵料紙金光明経(はくびょうえりょうしこんこうみょうきょう)

念のため、一般的に読みやすい漢字とそうでない漢字もミックスしてます。


四大絵巻物とは?



この4つになります。

・鳥獣人物戯画(鳥獣戯画)
・源氏物語絵巻
・信貴山縁起絵巻
・伴大納言絵巻

「源氏物語絵巻はどういうものか?」というと、おなじみの恋愛系といえます。絵巻物といえば後白河法皇(ごしらかわほうおう)、後白河法皇といえば年中行事絵巻(ねんじゅうぎょうじえまき)、年中行事絵巻といえば鳥獣戯画、動物好きなら十二類巻物(じゅうにるいまきもの)etc.色々ありますが、有名な『四大絵巻』は、この4つになります。伴大納言絵巻は全3巻、信貴山縁起絵巻も全3巻ですが、鳥獣戯画はどいういう絵巻か?というと、甲巻・乙巻・丙巻・丁巻の4巻からなり、日本で一番古いマンガ、アニメーションの祖といわれることも多いです。特に有名なのは、甲巻のウサギとカエル、さらに有名なシーンといえば相撲をとっている場面かもしれないです。鳥獣人物戯画も源氏物語絵巻も、ほかの絵巻もそうですが、国宝であることも大きいと思います。


描き方ポイント



絵巻物の描写技法にも触れておきます。

吹抜屋台(ふきぬきやたい、俯瞰で斜め上から天井などを取って屋内を見ることができる手法)や異時同図法、これについてもまた新しくピックアップします。(源氏物語絵巻も国宝)代表的な描き方も、比較的わかりやすいかもしれないです。

女性など人間の描き方としては、『引目鉤鼻(ひきめかぎばな)』もチェックポイントです。鼻は簡単な鉤形(かぎがた)でも、目は単に一本の線ではないイメージで、顔はふっくら、赤い小さな口も、太眉も特徴的な絵の描き方です。アナログ手描きの絶妙さに、興奮します。

右から左に読む絵巻物の読み方に対してあえての、信貴山縁起絵巻の構図も面白いと思いますが、

白描絵が好きなタイプとしては、こういうタイトルも気になったりします。
・隆房卿艶詞絵巻(たかふさきょうつやことばえまき)
・豊明絵草紙(とよのあかり)
・尹大納言絵巻(いんのだいなごん)
・平家公達草紙絵巻(へいけきんだちぞうしえまき)

鳥獣人物戯画については色々あるので、また新しくピックアップしてみます。


絵巻物について



「絵巻物とはどういうものか?」というと巻物に絵が描かれてるもの(横に長い)、とすると簡単かもしれないですが、いろいろな見方があっておもしろいです。(英語表記だとEmakimono、Japanese Picture ScrollsとかIllustrated Handscrollとかetc.)


絵巻物の読み方についでですが、先ほど触れましたが、右から左に開いて読みます(話の内容が、右から左に展開していきます)。美術館では大きく広げて見やすい状態で置かれてると思いますが、手に持って巻いたり広げたりして楽しめる読み物というのも、今では逆に新鮮でおもしろい気がします。

本の読み方との違いもポイントです。


「この絵巻物はどの時代か?」で気になるかもしれないですが、代表的な題名でいくと、平安時代で源氏物語絵巻、伴大納言絵巻のあたり、鎌倉時代で佐竹本三十六歌仙絵巻、天狗草紙、玄奘三蔵絵あたりです。展開させていってもおもしろそうです。


動物好きな人なら鳥獣戯画、妖怪好きな人なら百鬼夜行絵巻(室町時代)もおすすめです。
いいときに絵巻を研究してる方にも教えてもらえたらうれしいです。今日も一日お付き合いいただき、ありがとうございます!!


参考資料
若杉準治. 絵巻を読み解く-美術館へ行こう-. 東京, 新潮社, 1998, 207p.
posted by Sai at 23:51| 絵の話題
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